群馬県家庭教師センター|教師向け実務マニュアル
このページは、高校受験を控えた中学生を担当する先生が、授業や進路相談で迷わず行動するための実務マニュアルです。
問題の解説だけでなく、志望校から逆算した優先順位、家庭学習の管理、ご家庭への報告までを一緒に支えてください。
先生一人で合否を判断したり、進路変更を勧めたりする必要はありません。 判断に迷うことや、ご家庭との認識に違いがある場合は、早めにセンターへご相談ください。
受験生への指導では、分からない問題を解説するだけでは十分ではありません。 生徒様の現在地と志望校までの距離を確認し、限られた時間の中で「何を優先するか」を整理することが大切です。
初回から数回の授業で、以下の内容を確認してください。一度にすべてを聞き出す必要はありません。 生徒様との関係をつくりながら、分かる範囲から整理していきましょう。
公立高校と私立高校では、必要な教科や選抜方法が異なります。 同じ高校でも、学科・コース・推薦・特待区分などによって基準が異なることがあります。 必ず、その年度の学校公式情報や募集要項を確認してください。
模試の判定だけを見るのではなく、教科別の得点、設問別の正答状況、内申、残り期間を確認します。 「あと何点必要か」だけでなく、「どの問題なら今後取れるようになりそうか」まで考えてください。
受験までの時間が限られている場合、すべての単元を同じ深さで学び直すことはできません。 基礎問題、頻出単元、正答率が比較的高い問題、本人があと一歩で解ける問題を優先します。
学校のテスト、模試、過去問の結果を踏まえ、優先順位を調整してください。 最初に立てた計画を守ることよりも、現在の状況に合わせて修正することが重要です。
無理に一校へ決めさせる必要はありませんが、目標がないままでは学習の優先順位も決めにくくなります。 通学距離、学びたい内容、部活動、校風、卒業後の進路などを話しながら、仮の目標校を置くことも有効です。
| 流れ | 行うこと |
|---|---|
| 授業開始時 | 学校の進度、テスト予定、前回の宿題、困っていることを確認する |
| 前回の確認 | 宿題を答え合わせするだけでなく、理解して解けているかを確認する |
| 当日の指導 | 説明だけで終わらせず、生徒様自身が解く時間を十分に確保する |
| 授業の終わり | 今日できるようになったことと、まだ難しいことを整理する |
| 次回まで | 宿題のページ・問題番号・期限・優先順位を具体的に決める |
学習習慣がない生徒様に大量の宿題を出しても、手を付けられずに終わることがあります。 最初は「計算問題を2問」「英単語を5個」など、確実に始められる量から設定してください。
「必ず取り組むもの」と「余裕があれば取り組むもの」を分けると、優先順位が明確になります。 ページだけでなく、問題番号や取り組む日まで決めると実行しやすくなります。
宿題をしていない場合、すぐに叱るのではなく、量が多かったのか、内容が難しかったのか、始め方が分からなかったのかを確認してください。 原因に合わせて、量・難易度・提示方法を調整します。
宿題を出しっぱなしにすると、生徒様にとって優先度の低いものになります。 次回の授業で必ず確認し、取り組めた部分を具体的に評価してください。
模試は判定を見るだけでなく、今後の学習内容を決めるために使います。 点数が低かった場合も、叱ったり落ち込ませたりするのではなく、取れるはずだった問題を一緒に探してください。
保護者様は、授業中の様子をすべて見ているわけではありません。 授業後には短時間でも、できたこと・課題・次回までの方針を共有してください。
「今日は一次関数の式の立て方を確認しました。基本問題は一人で解けるようになっています。 文章から条件を読み取る問題にはまだ難しさがあるため、次回も類題を使って練習します。 次回までの宿題は、ワークの○ページの1番から4番です。」
学校へ通えていない生徒様や、長期間学習から離れている生徒様に対しては、最初から受験勉強の量だけを求めても続かないことがあります。 まずは先生との関係づくりと、決まった時間に机へ向かうことから始めてください。
| 時期 | 主な取り組み |
|---|---|
| 4月~7月 | 学校授業の理解、定期テスト、提出物、基礎単元の確認、志望校の情報収集 |
| 夏休み | 中学1・2年生の範囲を含む総復習、苦手単元の洗い出し、家庭学習時間の確保 |
| 9月~11月 | 実力テスト・模試の復習、志望校の具体化、内申につながる定期テスト・提出物への対応 |
| 12月~入試 | 過去問、得点戦略、時間配分、頻出単元の復習、面接・作文など受験方式に応じた対策 |
※時期は目安です。生徒様の学力、志望校、受験方式、登校状況などに応じて調整してください。
次のような場合は、先生だけで判断せず、早めにセンターへご相談ください。
受験指導では、すべてを一度に完璧にする必要はありません。
生徒様の現在地を確認し、志望校に向けて優先度の高いことから、一つずつ取り組んでください。
生徒様が「何をすればよいか分かった」「前よりできるようになった」と感じられる授業を積み重ねることが、学習への自信と継続につながります。 先生だけで抱え込まず、ご家庭・先生・センターで情報を共有しながら、受験まで一緒に支えていきましょう。