発達障害(グレーゾーンを含む)の中学生の特徴とは?成果が出る勉強方法を紹介

この記事では、発達障害(グレーゾーンを含む)のお子さんを持つ親御さんにむけて、自治体で発達障害児の支援に関わっていた保健師であり、現在三児の母である私が、お子さんが成果を出しやすい勉強方法についてお伝えします。

目次

発達障害とは?

発達障害とは

まず最初に、発達障害とは、生まれつきの脳の働きによっておこるものと言われています。生活環境や人間関係などが複雑に関与して、二次的障害をおこすこともあります。また、はっきりとした診断はつかないが、発達障害の特性がいくつか当てはまる状態を、発達障害のグレーゾーンと表すことがあります。

発達障害(グレーゾーンを含む)のお子さんの特徴として、

たとえば・・・

  • 新しい環境に慣れるまで時間がかかる。新しいことに挑戦することを拒否する。
  • 本人なりのルーティンやこだわりがあり、それらが崩れると調子がでない。
  • 興味のあることに極端に偏りがある。
  • 苦手なことの克服にかなりの時間や個別対応を必要する。

これ以外にも様々な特性がありますが、共通していることは、本人の頑張りだけでは克服することが困難であるということです。

さらに幼児期が過ぎ、小学生、中学生、高校生となるにつれて、学校での勉強が進んでいくと、学習面での悩みが増えていきます。特に中学生のお子さんは、勉強が本格化し、成績に差がでやすくなります。また中学生は、高校生になるための受験も控えているため、より親御さんの悩みは深刻化しやすくなります。

そこで、発達障害(グレーゾーンも含む)のお子さんが成果を上げやすい学習のポイントをお伝えしていきます。

発達障害(グレーゾーンを含む)のお子さんが成果を出しやすい学習方法とは?

発達障害(グレーゾーンを含む)のお子さんが成果を出しやすい学習方法とは?

①慣れた環境での学習

発達障害の特性のひとつとして、見通しが立たないことに対して不安を感じるということがあげられます。同じ学校で生活していても、小学生では6回、中学生や高校生では3回、新年度を迎えるため、そのたびに友人や先生との関係も新しくなります。

新しい環境で見通しが立たないことで不安を感じ、お子さんに負担がかかります。その負担に気を取られ、勉強に集中できずにどんどん遅れをとってしまうことになります。

小学生、中学生、高校生を変わらない環境で過ごすことは難しいため、学校以外の場所、つまり自宅での学習環境を整えることがとても大切になります。

発達障害のお子さんはルーティンが決まっていると安心する傾向にあるため、まず、帰宅してから勉強するまでのルーティンを決めるとよいでしょう。お子さんが安心して取り組めるよう、本人と話しながら決めていきます。

勉強中は、理解できないところがあるとそこにとらわれ次に進みにくいため、お子さんが困っていないかどうか、適宜確認してあげると理想的です。

発達障害(グレーゾーンも含む)のお子さんは、特に親御さんや大人のサポートが重要となります。大変な場合は外部の力(家庭教師など)をかりることもおすすめです。

②本人が集中しやすい環境づくり

発達障害のお子さんの多くは、本人なりのルーティンやこだわりがあります。特に小学生、中学生、高校生では周囲からの理解を得にくく、本人がつらい思いをしたり孤立することもあります。また、人との距離感や場の空気を読むことも苦手です。

発達障害の特性は、本人だけが頑張ってどうにかできるものではありません。本人もどうしようもない気持ちで苦しんでいることも多くあります。本人が安心して過ごすためには、周囲の理解も必要です。

生活するうえでのこだわりやルーティンを事前に周囲に伝え少しでも理解を得ることで、お子さんが安心して、学校や塾、家で勉強に取り組むことができます。

見方を変えると、ルーティンをすれば、集中して勉強に取り組むことができるということです。可能な限り本人の意思を尊重してほしいと思います。

ただし、危険な言動や周囲に大きく迷惑がかかってしまうといったケースでは、行動を改善するプログラムなどが必要な場合もありますので、専門機関への相談をお勧めします。

③レベルや興味にあわせた学習内容の計画

発達障害(グレーゾーンも含む)のお子さんは、興味関心の分野が極端に偏っていることが多く、苦手と得意の科目がはっきりしている傾向にあります。 興味関心がある分野の学習は時間を忘れて没頭し、その他の科目がおろそかになる危険があります。裏をかえせば、得意な科目は小学生や中学生、高校生であっても、どんどん学んでいくことで、将来の仕事につながる可能性があるということです。また、周囲から褒められることでお子さんの自信にもつながります。

学校などの集団生活では、個々のレベルや興味関心に合わせた学びは限界があります。

自宅などで、お子さんが興味関心がある分野をどんどん学べるよう学年関係なくワークや参考書等をそろえてあげるとよいでしょう。金銭的な負担もあるため、図書館やインターネット、時にはYouTubeなどを利用して資料をそろえることも考えてみましょう。

注意すべき点は、時間の管理です。興味関心のある分野に没頭するあまり、その他の科目の勉強がおろそかとならぬよう、勉強を始める前に時間やどこまでで終わりにするかを明確に伝えます。

苦手科目やテストに関しては、計画して学習することを苦手とすることが多いため、お子さんだけに任せるのではなく、大人が一緒に計画をたてて、見通しをたてます。1日単位の小さい計画だけでなく、1か月程度の長い計画のほうが見通しをもちやすく、本人の安心につながります。

そして、1番大切なのが適度に休みを設けるということです。発達障害の特性として、臨機応変に対応することが難しいため、疲れていても頑張って計画通りに進めようとすることがあります。

周りの大人が様子をよく観察し、適宜休みをとるよう促してあげることで、無理なく勉強を続けることにつながります。曖昧な言葉ではわかりにくいので、今「疲れたら休んでいいんだよ」と曖昧ではなく、「今日はあと何分で終わりにしよう」とはっきりと休みを提示します。発達障害(グレーゾーンも含む)のお子さんは、目に見えないことの把握を苦手とすることが多く、知らず知らずのうちにストレスや疲れをためやすいので注意してあげてください。

育てるの疲れたら…外部の力を借りるのも手

育てるの疲れたら…外部の力を借りるのも手

3つの学習ポイントをお伝えしましたが、お子さんが中学生、高校生となるにつれてご家族の負担は大きくなっていくかと思います。

ご家族以外がお子さんに学習支援をする場合、外部の力として、家庭教師がおすすめです。

集団ではなく個別対応となるため、3つのポイントをクリアしやすく、本人の特性を考慮してもらいやすいと思います。特に、発達障害(グレーゾーンも含む)のお子さんに理解のある家庭教師もありますので、そういったところを選ぶとなお安心です。

親御さんが息抜きをできる時間を作ったり、外部の力を上手に頼ったりして、お子さんも親御さんも笑顔で過ごしてもらえるといいなと思います。

まとめ

まとめ

この記事では、発達障害(グレーゾーンを含む)の中学生の特徴や、集中して勉強する方法を紹介しました。

発達障のお子さんが成果を出しやすい学習方法は以下でしたね。

  • ①慣れた環境での学習
  • ②本人が集中しやすい環境づくり
  • ③レベルや興味にあわせた学習内容の計画

また、親御様の負担が大きい場合は外部の力を上手に活用することをお勧めしました。

群馬県家庭教師センターでは、発達障害のお子様のための専用コースがございます。

実際に自治体等で発達障害児の支援に関わった経験がある専門スタッフが、お子様の「性格」や「得意不得意」も考慮して、一人ひとりに最適な学習方法で指導いたします。

もし気になる場合は、こちらよりお問い合わせください。

この記事の執筆者:塚越 早
塚越 早
看護師、保健師、離乳食幼児食コーディネーターの資格をもっています。自治体や医師会で保健師を経験し、母子保健を担当するなど、発達障がい児とその親御さんなど、様々な方々と関わっていました。 現在三児の母、転勤族のためワンオペ育児奮闘中です。
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